「子犬は高カロリー、シニアは、カロリー控えめ」
これ自体は間違っていませんが、実は必要カロリーは年齢だけで決まるものではありません。
必要カロリーを決定するのは、活動量です。
カロリーの土台は「安静時代謝量」
犬が何もせずじっとしていても消費するカロリーを、安静時代謝量(RER)と呼びます。計算式はこうです。
RER(kcal) = 70 × 体重(kg)の0.75乗
たとえば体重10kgの犬なら、RERはおよそ394kcalです。これはあくまで「寝ているだけで消費する分」で、実際に必要なカロリー(DER)は、ここに活動量に応じた係数をかけて求めます。
活動量で、必要カロリーはこれだけ変わる
| 状態 | RERに対する係数(目安) |
|---|---|
| 成長期の子犬 | 2.0〜3.0倍 |
| 避妊・去勢済み/低活動の成犬 | 1.2〜1.4倍 |
| 活発な成犬 | 1.6〜1.8倍 |
| シニア・減量期 | 1.0〜1.2倍 |
体重10kg・RER394kcalの犬で考えると、活発な成犬なら1日630〜710kcal必要になる一方、同じ体重でも低活動なら470〜550kcal程度で足ります。同じ体重・同じ年齢でも、活動量次第で必要カロリーは1.5倍近く違ってくるということです。
年齢だけで判断すると見落とすもの
同じシニア犬でも、家でのんびり過ごす子と、毎日長い散歩に行く子とでは、必要なカロリーは全然違います。「シニアだから」という理由だけでカロリーを減らしてしまうと、必要なエネルギーが足りなくなることもあります。
パッケージの給餌量表示との付き合い方
フードのパッケージに書かれている給餌量は、あくまで「平均的な活動量」を前提にした目安です。自分の犬の体重とRERから、係数をかけて必要カロリーを計算してみましょう。
参考文献
- National Research Council (NRC). (2006). Nutrient Requirements of Dogs and Cats. National Academies Press.
- WSAVA Global Nutrition Committee. Global Nutrition Guidelines(RER・DER・活動係数の考え方).
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