「チキンミール」「ミートミール」という表示を見て、なんとなく「粗悪な原材料」「かさ増し」というイメージを持ったことはありませんか。SNSや一部の情報サイトでは「危険な原料」として扱われがちですが、実際にはどうでしょうか。

ミールができるまで

ミールは、レンダリングと呼ばれる工程を経て作られます。牛・豚・鶏、いずれも1頭(1羽)のうち、人間が正肉として食べる部分は全体の半分程度、牛に至っては半分以下と言われています。残りの、頭部・脚・内臓・骨とその周りの肉などは、小売の肉として流通する対象には含まれず、レンダリングという工程に回されます。これらを加熱・圧搾して脂と固形分に分離し、固形分を乾燥・粉末化したものがミールです。

つまりミールは、人間用の食材から、人間の食用として流通しない部位で作られています。廃棄される部位だからといってゴミではありません。なにより骨や内臓には、タンパク質だけでなくカルシウムやリンといったミネラル分が豊富に含まれているからです。ミールは家畜肉を、無駄なく利用する仕組みとも言えます。そして、「肉だけ」で作られたフードよりも、骨や内臓を含むミールが使われているフードの方が、ミネラルバランスの面では設計しやすいとも言えます。

消費者の不安

ミールと聞くと、「病死した動物の肉が混ざっているのでは」「何の肉か分からないものが使われているのでは」という不安の声を見かけることがあります。

しかし日本国内では、2009年施行のペットフード安全法により、有害物質や病原微生物に汚染された原材料の使用は法律で禁止されており、違反した場合は懲役や罰金といった罰則も定められています。また、2001年にBSE(いわゆる狂牛病)が国内で確認されたことを受けて、原料の由来や処理方法についても厳格な規制が敷かれるようになりました。リスクの高い部位は適切に除去・焼却され、ペットフードの原料としても流通しない仕組みが敷かれています。

「得体の知れない肉が混ざっている」というイメージは、規制が整う前の情報や、規制の緩い一部の海外事例が、そのまま広まってしまっている面が大きいと考えられます。

参考文献